S L A V E   R






「いっ、いやぁ・・やは・・はぁ・・止め・・てぇ・・うあ・・あうう・・」


 純白のマットが敷かれたリングの上ではたった一人の女性に五人の少年が群がっていた。


 六人とも一糸纏わぬ全裸で、天井の照明に照らされるその肌はうっすらと汗ばみ、若々しい張りと瑞々しさを誇っている。


 少年達は女性の両腕両脚に跨り、頭を抱えて自由を奪うと、女性の体全体にしつこいくらいの愛撫を続けていた。


「ぴちゅ・・ちゅぷ・・はぁ・・お姉様の肌、とっても甘くて美味しいですよ・・ちゅる・・くちゅ・・ちゅぷ・・」


 腕に跨る少年が陶酔した表情を浮かべて、その肌に口をつけて吸い付く。


 かつて不沈の奴隷と言われたサラ・ウィニーは抵抗らしい抵抗もできないまま、少年達の愛撫を受けていた。


「いやぁ・・お願いだから・・もう、やめてぇ・・もう・・ひゃうっ!!」


 弱弱しい声で懇願するサラだったが、少年達が同時に乳首に吸い付いた瞬間、その口から快感の悲鳴が上がった。


 少年達の愛撫は決して股間の蜜壷には来ない。耳たぶ、首筋、乳房、乳首、わき腹、ヘソ、太腿、そういった部分を徹底的に焦らすように攻め続けていた。


 リングを取り囲み、豪奢な椅子に座る観客達もその様子に興奮しているようで、食い入るようにリングへ視線を向けていた。


 見えるのはサラの両手両脚と少年達の背中だけなのだが、その肉の山から聞こえてくるサラの声に目を外せないようだ。


「ひゃう・・や・・やはぁ・・そこ・・そこ、いじらないでぇ・・ひはぁっ!!・・あ・ああ・・摘まんじゃ嫌ぁぁ・・」


 少年達の手馴れた責めにサラはただ身を捩って喘ぎ声を上げるしかできない。胸と思えば耳、首筋と思えば腰、脇と思えば胸と次から次へと変わってくる責めはサラに休む間すら与えなかった。


 度重なる淫らな責め苦にサラの心は次第に溶かされていき、その体はゆっくりとほころび始めていた。


「お姉さんのココ・・濡れてますね。気持ちよくなってきたんですね・・・」


「あ、ズルイぞ。そこは一番最後って言ったじゃないか」


「だって、ホラ・・あ、またピュッて出た。ヒクヒクしてるし・・もうガマンできなくなっているのかも」


 サラの上で少年達が言葉を交わす。その内容の淫らさはサラの快感をさらに煽り立てた。


 しかし、その快感が極まる事はない。寸前までは行くのだが、そこから先に行こうとしても行けない。


 甘美な拷問はサラの心を蕩かし、股間の陰華は何かを求めるように花開き、切なげに蜜を吐き出し続けた。


 乳房の頂は真っ赤に張り詰めて小豆ほどの大きさに膨れている。その乳首を責められる度、言いようのない強烈な快感が体全体を駆け抜け、陰華はまた蜜を吐き出してしまう。


「よいしょっと」


 サラの顔を舐めていた少年がサラの上体を背中から抱えるようにして抱き起こす。その間も他の少年達はサラの両手両脚を捕まえたまま胸と陰華を攻め続けた。


 焙るような快感の責めに抵抗する力すら奪われたのか。サラは抵抗する素振りもなく、少年達にされるがまま抱き起こされ、そのまま立たされた。


 背中から抱きついて、脇から手を回して胸をゆったりと丹念に揉み回す少年に支えられる格好でサラは快感に焙られた裸体を観客に晒した。


「ほら、お姉様の事、周りの方々が見てますよ」


 サラを支える少年が耳元から囁いた言葉はサラの羞恥を煽り、感覚をさらに目覚めさせた。


 そこに両脚を捕らえていた少年達がサラの陰華と肛門に舌を伸ばす。


「ひゃうっ!?うあっ、あっ、はぁぁっ!!やっ、そこ、汚いぃっ!!」


 陰華と肛門を貫く湿った生暖かい快感にサラは思わず声を上げた。


 ピチャピチャと音を立てて舌が這いずり回る。


 二つの穴から背筋をザワザワと這いずり上がってくるような快感が声となって飛び出してしまう。


 抵抗しようにも両手両脚には力が入らない。サラの表情も快楽に蕩けだしていた。


「あっ・・はっ・・ひあっ!?やっ!そ、そんなトコに舌ぁっ!?」


 突然、陰華と肛門を割り開いて舌が侵入してきた。陰華の奥の肉壷だけではなく、肛門にすら侵入してきた舌の感触にサラの口から快楽の悲鳴が上がった。


 肉壷と肛門。二つの肉壁を舌が撫で回す。さらに胸や首筋、サラの肉体の隅々まで少年達の愛撫が重ねられていく。


「・・・っ・・ひっ・・っ・・っ・・」


 積み重ねられた快感はサラの精神を蝕み、正常な思考をサラから奪っていった。


 サラの瞳からは強い意思の光が消え失せ、力なく開いた唇の端からは涎が零れている。すでに抵抗する気力もないのか、ビクッビクッと快感に体を震わせて、少年達にされるがままになっていた。


「・・そろそろいいかな。ほら、始めよ」


 サラを抱き上げていた少年が他の少年達に声をかける。その声を合図にして少年達はサーッとサラから離れた。


 支えを失い、自分で立つ気力もないのか。サラはリングマットに倒れ伏した。


「・・あ・・う・・うあ・・あ・・」


 力のない四肢でマットの上を弱々しくのた打ち回るサラの姿をリングに立つ少年達だけではなく、リングの周囲に座る観客達もうすら笑いを浮かべて眺めていた。


 ただ一人だけ、サラの主人である晶だけは感情を顔に出さないまま眺めていた。しかし、その手は自分のタキシードの袖をシワが出るほど強く掴んでいる。


 その顔は冷静そのもので、何も感じていないように見える。しかし、その双眸の奥には確かに今のサラを目にした事への興奮が表れていた。


 目の前で汗と涎と愛蜜にまみれて、のた打ち回るサラの姿、表情、動き。その淫蕩さは晶ですら今まで見た事もないほど凄まじいものだった。


 あんなに乱れたサラを初めて見たという興奮を感じていた。そして、同時に自分の前では一度も見せなかったその姿を他人の手で暴かれた事に対する嫉妬も感じていた。


 その嫉妬がタキシードのシワとなって表れているのだろう。さっきよりもシワが深くなった。


 リングの上ではサラが激しく燃え上がった快感に全身を焼かれて身悶えていた。


 目と鼻からは涙が溢れ、口からは涎が滴り、陰華は蜜を噴き出し、全身は汗に塗れている。


 そんな姿を晒している恥ずかしさは微塵もなく、今はただこの身を焼く快感をどう処理したらいいのか。それだけしか頭になかった。


 あれほど嬲った少年達はピタリと手を止めて、それから手を出してくる様子はない。


 しかし、少年達に自分から強請るような事だけはできなかった。それは視界の隅に写る晶の姿があったからだった。


 自分は晶の奴隷である。たったそれだけの事が今のサラの最後の砦と言えた。


 そのサラの内心を悟ったか、少年達は困ったような顔で互いに顔を見合わせた。


「やっぱりすごいね。ここまでされたら大抵の人は強請っちゃうのに」


「けど、体の方はガマンできなさそうだよ」


「そうだね・・・じゃあ、始めちゃおうか」


 少年達は互いに頷きあうと、まだマットの上で這いずっているサラに殺到した。


 サラの両脚を無遠慮に大きく割り開いて陰華を晒す。陰華は大量の蜜でベトベトに塗れ、鈍い淫靡な輝きを放っていた。


「じゃあ、まずは僕から」


 少年の一人がそう言って、サラの股間に自分の腰を割り込ませる。これからする事への期待からか、少年の股間には肉竿が天を突かんばかりに屹立し、その先端は今にも破裂しそうな風船のように張っていた。


「それでは行きま〜す・・・うっ・・・うはぁあああ・・・す、凄いぃ・・・」


 目の前の媚肉を味わえる喜びに無邪気に顔を輝かせ、少年は腰を進めた。少年の肉竿がサラの陰華にジュプジュプと水音を立てて貫き始めた。


 しかし、快感の声を上げたのはサラではなく、サラを貫いた少年の方だった。


 肉竿がサラの陰華に侵入した途端、陰華の奥、蜜を湛えた肉壷、その肉壁が肉竿に吸い付くように絡みつき、さらに搾るように蠢き始めた。


 それだけではない。肉壁には微細なヒダがたくさんあって、そのヒダが肉竿をさらに強く締め付ける。俗に言う『ミミズ千匹』だ。さらに『カズノコ天井』と呼ばれるザラザラも肉竿の先端から雁首にかけて強烈な刺激を与える。


 肉壷自体は『名器』とも言える極上の媚肉だったが、それを仕込んだのは他ならぬ犬飼晶である。


『超名器』にまで仕込まれた肉壷に無用心に侵入した少年は今まで味わった事がない快感に頭の中が真っ白になってしまった。


 少年のだらしない表情に晶は笑いを堪えるのが大変だった。場所が違っていたら、大声で笑いたかったろう。


 他人に犯されるというのは確かに我慢ならないものだったが、少年のその様子は晶の溜飲を下げてくれた。


 他の少年達はサラの肉壷を貫く少年の変わり様に驚いた。


 自分達は骨の髄まで躾けられていて、主導権を握った場合ならば主人が望む以外は主導権を渡す事はない。その自負が彼らにはあった。


 それが一瞬で粉砕された光景を目の当たりにして、少年達には驚きとともに眼下の牝を何としても堕落させる欲望を抱いた。


「あ・・あっ・・あひ・・ひぃ・・ひは・・す、すごいぃ・・こんな・・あはぁっ!?」


 ヨダレを垂らして恍惚とした顔のまま腰を振る少年ごとサラをうつ伏せにさせると、もう一人の少年がサラの背後を取った。


「いくらお姉さんが名器の持ち主でも、こっちは弱いだろ」


 サラの背後を取る少年はサラの尻たぶを大きく割り開くと、ヒクヒクと蠢くアヌスを露にした。


「あ・・ああ・・そ、そこはダメェ・・・そこは汚いよぉ・・」


 サラは陰華を突き上げられて、恍惚としつつもアヌスを曝された羞恥に声を上げる。


「あうう・・・お、お姉さんのオマンコ・・・も、もっと強く締め付けて・・・恥ずかしいのも気持ちいいんですねぇぇ・・・ひっ!?ひあうっ!!?ま、また強くなったぁっ!!」


 ガシガシとサラを肉竿で突き上げる少年のその言葉にサラの牝は反応して、肉壷はさらに強く締め付ける。少年は強まった快感に悲鳴に近い嬌声を上げた。


「くはあっ!!やっ、だ、だから、そこダメヘェッ!!うああ。指、指ぃ、ズブズブしないでぇぇ・・うあっ!!オマンコ激しいひぃっ!!」


 それはサラも同じだった。指がアヌスを弄り、中を抉る快感と肉槍が子宮を突き上げる快感、二つの快感が混ざり合って膨れ上がり、絶叫に似た喘ぎ声となってサラの口から飛び出す。


「クスクス・・お姉さんのお尻、さっきから僕の指を強く締め付けてますよ。それにもう三本も入っちゃってる」


「うああ・・・いやぁ、おねがいぃ。お尻、指でズボズボしないでぇ。壊れるぅぅ。うあ、あがぁ・・はあ・・・」


「うぐ・・ま、また締まる・・・お姉さん、ホントに恥ずかしくされるのが好きなんだね」


 サラのアヌスを攻め続ける少年はサラの背中に覆い被さるように体を寄せて、耳元で自分がしている事を事細かに囁く。


 吐息でくすぐられるような囁きと、その内容の淫らさにサラは恥ずかしさを煽られた。


 その煽りはサラを突き上げ続ける少年に向かい、少年は快感に呻いた。


「それでは二本目行きますね。きっと満足してくれると思いますよ」


 アヌスを攻めていた少年は指を抜くと、その手で自分の肉槍を扱きつつ、肉槍の切っ先をサラのアヌスに押し当てた。


「え・・あ?・・ちょ、やめ・・おねが、あはあああっ!!!?・・あ・・あが・・はぁ・・あ・・」


 アヌスに押し当てられた肉の感触にサラが怯えた声で懇願するも少年は無視して、肉槍でサラのアヌスを奥深くまで貫いた。


 奥深く、腹の中を抉られる二本の肉槍に、サラは声も出ないほどの衝撃を叩きつけられた。快楽で光を失った目からは涙が、アフアフと舌を突き出しながら開け放たれた口からは涎が垂れる。


「じゃあ、僕はこっちを」


「あ、ずるいっ!!」「そこは僕だって言ったろ!!」


 一気にと言う事か三人目の少年がサラの開いたままの口に肉槍をねじ込んできた。


「ぐぶ・・ん・・んぶ・・ぐぅ・・んぐ・・んむ・・むはぁ・・」


 肉槍をサラの口にねじ込んだ少年はサラの頭を両手で掴むと、そのままサラの口を陰華に見立てて腰を振り始めた。


 唾液に濡れて光る薄いピンク色した唇から、赤黒く鈍い光沢を放つ肉槍が顔を出しては奥へとねじ込まれる。


「うう・・く、口も凄い・・吸い付いてきて、舌が絡まってきて・・」


 口内にねじ込まれた肉槍にサラの口は一瞬の間も置かずに吸い付いて、舌を絡めては唾液を塗す様に愛撫を加える。


 その強烈な口含みの快感にこの少年もうっとりとした顔で天を仰いだ。


 百戦錬磨の奴隷と言うのもおかしいが、彼らは性奴として徹底的に躾けられていた。サラどんな事にも耐えられ、快感として甘受できるように躾けられている。


 だが、三人の少年達をとらえた快感は今までに少年達が感じたどの快感より甘く、柔らかく、激しいものだった。


 大きすぎるその快感は少年達の精神に暴風のように暴れ回り、理性を吹き飛ばし、獣としての本性を曝け出した。


「うっ、くっ・・うあ・・うぐぅ・・オ、オマンコ・・お姉さんのオマンコ、いいぃ・・搾り取られちゃうよぉ・・はぁあ・・」


 サラを下から突き上げる少年は悦楽に蕩けた表情を浮かべたまま、サラの腰が浮くぐらいの激しさで何度もサラの胎内を突き上げる。


「くあぁ・・お姉さんのアヌス、締まって吸い付くみたいぃ・・こんなの初めてぇ・・うあ、ああう・・」


 サラを背後から抱きしめて、アヌスを抉る少年はバシンバシンと音が響くくらいに自分の腰をサラの尻に叩きつける。


 二人ともサラの胸に手をやり、グニュグニュと形が変わるぐらいに乱暴に揉みしだく。


「く、口も、口もぉ・・あぁぅ・・こんなフェラチオォ・・吸い取られちゃうよぉぉ・・うはぁぁ・・」


 サラの口を犯している少年もサラの頭を掴んだまま、悦楽に蕩けた顔で腰を振り続ける。単純に振るだけではなく、サラの口内隅々まで犯そうと角度をつけたり、回転をつけたりしている。


 責める立場のはずだった少年達はサラの肉穴に責めかかった途端、立場が入れ替わってしまった。


 もっとドロドロに蕩かして、淫乱の坩堝に叩き落して、サラの痴態を余す所なく晒すはずだったのに、少年達は逆に情けない声を上げて、獣のように腰を振り続ける。


 残った二人の少年達は仲間である三人の少年の乱れ様に驚き、サラに手を出す事に怖さを感じてしまっていた。


 しかし、サラの目が二人の少年を捉えた瞬間、少年は背筋に寒気にも似た快感を感じ、萎えかかっていた肉槍はゆっくりと硬度を取り戻して天を向いてきた。


 狩りの獲物を見つけた肉食獣の目にも似た力と、自分達が拒絶する事を許さない支配力を伴った色気を伴った視線に絡め取られ、残った少年達もフラフラとした足取りでサラに近寄っていった。


『いらっしゃい・・・』


 口は塞がれているのに少年達の耳にはサラの声が凄絶な色気を伴って聞こえてきたような気がした。


「あうっ!!」「くひっ!!」


 サラの両脇に立った二人の少年の肉槍にサラの指が絡みついた途端、少年達の口も悲鳴に似た快感の声が上がった。


 サラの掌と指は瑞々しい潤いに満ち、ささくれや荒れた部分もない滑らかな肌をしている。それが肉槍を包み込み、さらに指も微妙に力加減を変えて、締め付けてくる。サラの手はもう一つの肉壷と言ってもよかった。


 しかも、サラが自分から手を動かして少年の肉槍を扱いてきた。その扱き具合も勢いに強弱をつけたり、指を肉槍に満遍なく絡めたりと絶妙なもので扱かれている少年達は頬を薄紅に染めて天を仰いだ。


 下はアヌスとヴァギナを貫かれた上、リズミカルに突き上げられ、上は喉の奥まで抉られて、サラは次第に快感を感じ始めていた。


 それは少年達も同じ。いや、サラよりも大きな快感を受けているようで、少年達全員が狂ったように腰を振って嬌声を上げた。


「も、もうダメッ・・イ、イクッ。イッちゃうっ!!」


「お姉さんのお尻でイクッ。こ、こんなっ。もうダメェッ!!」


「す、吸い取られるっ!!口に吸い取られちゃうぅっ!!」


「ウ、ウソ?て、手だけなのに・・手だけなのにぃぃ・・・」


「うぁあ・・お姉さんの手コキ、最高ですぅぅ・・も、もう・・・」


 悲鳴にも似た嬌声を上げる少年達だったが、その顔は皆一様に恍惚としていて瞳もトロンと潤み、口からはヨダレが滴っている。


 リング上で繰り広げられる1対5の乱交に観客達は目を離せなくなっていて、中には自分の奴隷と交わっている者、すでに達してグッタリとしている者がいた。


「あっ、ああっ、あああっ!!イ、イクッ!!イクイクイクイクッッ!!イクゥゥゥァァァアアアアアアアッ!!!」




   どびゅ どびゅるっ ぶびゅ ぶびゅるぶっ どぶびゅるっ びゅぐぶびゅうううっ




 少年達の口から一際大きな嬌声が放たれた瞬間、少年達の肉槍から乳白色の牡精が勢いよく噴き出した。


「ふっ!うっ、うぅん・・んむ・・あぶ・・んぶ・・ふっ・・うぶぅ・・」


 ゲル状にまで濃密に溜められた牡精がサラの肌に降りかかり、喉、肛門、蜜壷の奥に叩き付けられる。


 その衝撃と熱にサラもまた声を上げて、気をやった。


 たった一回だけの射精なのにサラの周りに立っていた少年達は皆、腰砕けになってしまい、その場にへたり込んだ。背中に取り付いた少年も幸せそうな顔をしてサラの背中に倒れこんだ。


「ハァ・・ハァ・・お姉さんの・・良過ぎ・・もう・・・っひっ!!?うあ、な、何?」


 サラの下で満足した笑みを浮かべていた少年の顔が驚きに変わり、腰がビクンと跳ね上がった。


「・・んふぅ・・んぅ・・は・・もっとぉ・・こんなんじゃ足りないよぉ・・もっとしてぇ・・滅茶苦茶に犯してぇ・・」


 サラの腰がユラユラと動き出し、蜜壷の肉壁が緩やかに少年の肉槍に絡み始めた。


 過剰な悦楽に蕩けた笑みを浮かべ、双眸は焦点が合っておらず、輝きもない。アフアフと熱い吐息とともに舌を突き出して喘ぐ口からは涎がだらだらと零れ落ちている。


 サラのそんな姿に凄絶な色気を感じたのか、少年達の肉槍は再び力を取り戻し、先端から薄く白濁した汁が滲み出した。


「あはぁ・・まだまだイケるねぇ・・ほら、もっと出してぇ・・犯したかったんだよねぇ・・もっと、もっと俺にしてぇ・・」


 少年二人に貫かれたまま、サラは腰をくねらせて淫蕩なダンスを踊り続ける。そして周りでへたり込みつつも肉槍を猛らせている少年達を手招いた。


「ねぇ、アンタ達ももっとシタイんだろ?・・んっく・・ほ、ほら・・もっとしてやるから・・口でも手でも、好きなトコ使っていいから・・はぁ・・俺にアンタ達のスペルマちょうだぁい・・ほらぁ・・・来てぇ・・」


 サラの言葉に引かれるように、少年達は立ち上がると猛り立つ牡槍をサラに向けて差し出した。


「はむっ!!んっ、んんぅ・・んぶ・・ぐもぅ・・んぶぅ・・はぶっ・・じゅるり・・ぐちゅ・・あはぁ、コレェ。コレがいいのぉ。もっと、もっとちょおだぁい・・んぶ・・ぐぢゅ・・アンタ達のスペルマ、たっぷり飲ませてぇ・・」


 狂ったように悦楽の声をあげ、両手、口、肛門、膣で牡槍を捕らえて扱き上げる。


 人が変わったように積極的になったサラの攻めに少年達は立場が入れ代わってしまった事も忘れ、サラが与える悦楽に没頭していった。


 豹変してしまったサラの淫蕩さに流されるまま、少年達はサラの体に殺到し、絡みつき、惜し気もなく精を吐き出し続けた。


 そして2時間も経った頃、リングの上に白濁した精と蜜に塗れたサラと少年達の肉体が横たわっていた。


 六人とも精と蜜に塗れたまま、体全体で息をしつつピクリとも動かない。


 リング下で眺めていた者達も呆然としていた。男は垂れ下がった牡槍から精液を滴らせ、女は陰華から床を濡らすほどに蜜を滴らせていた。


 リング上で繰り広げられた凄艶な乱交に、ある者は自慰に、ある者は性交にふけり、際限なく気を遣り続けていたのだ。


 やがてリングに横たわっていた奴隷達の中からサラがゆっくりと体を起こし始めた。


 精と蜜に塗れたまま、どこを見ているのか分からないほど澱んだ瞳で周囲を見渡すと、おぼつかない足取りでリングを下りると、そのまま奥へと歩いて消えた。


 むせ返るような精臭が充満する中、この日の会はこれで幕を下ろした。






 奴隷達の控え室。誰もいなくなったその部屋の奥にあるシャワールームからは水音が漏れていた。


 試合を終え、匂い立つほどに濃密な性交劇も終えたサラがうっすらと湯気の立つシャワーを浴びている。


 いや、光を失った目で呆然とした表情のまま、シャワールームの床に座り込んで降り注ぐ温水を受けていた。


 股間からはトロトロと白濁した精が流れ、口元から垂れた精液はアゴ、喉を伝って床に流れていった。


「・・これで俺も・・・・誰に売られるのかな・・」


 力のない言葉でそう呟くと立ち上がって、シャワーを止めるとシャワールームの扉を開けた。


 扉を開けると、その向こうに晶が立っていた。黒のタキシード姿のままでその顔には不敵な笑みを浮かべていた。


「サラ。身繕いが終わったら、ホールに来るんだ。いいね」


 晶は不敵な笑みを浮かべたまま、そう告げると踵を返して控え室を後にした。


 いきなり現れた晶の命令に、サラは虚ろな目のままシャワールームを出ると体についた水滴を拭い取って更衣室に戻った。


 更衣室で自分が脱いだ服を置いたロッカーを開ける。しかし、そこに入っていたのは自分の私服ではなく、シースルーのドレスだった。


 他のロッカーを見ても、これしか着るものがない。諦めたのかサラはそのドレスで体を包んだ。


 ドレスの透け具合は普通のシースルーからすればかなり透けていて、サラの体のラインだけではなくその肌の色や乳房の頂の薄桃色した乳首、股間の茂みもはっきりと見えるくらいだ。胸の辺りも下腹までV字にカットされていて、胸の谷間が露になっている。


 その姿を更衣室に備え付けられた姿見の鏡で見てもサラは表情を変えず、虚ろな目のまま更衣室を後にしてホールに向かった。


 ホールはすでにリングが片付けられていて、紳士達の社交場と化していた。しかし、紳士達の側には必ず一人か二人の淫猥さを強調した服に身を包んだ異性が侍っていた。


 サラはその社交場の中をフラフラと彷徨うように歩き続けた。時々、誰かから声を掛けられるが、聞こえてないのかそのまま素通りして歩いていく。


 しばらくあてもなく彷徨っていると何人かの紳士と楽しく談笑している晶の姿が目に映った。


 若いながらも壮年の紳士達と談笑している晶の姿は裏社会の名家当主としての威厳に溢れたもので、周囲にいる何人かの女性は熱い視線を送っている。


 晶の姿を見つけた途端、サラは俯いて晶の視界から逃げようとしたが、それよりも先に晶がサラを見つけた。


 一言二言、会話を交わして、大袈裟に驚いたジェスチャーをする紳士達を背に晶は悠然と歩を進めてサラの側に立った。


「こっちにおいで」


 晶がそう言ってサラをつれてきたのは寝そべる事ができてしまうほど大きなソファだった。ホールの壁際に並べられた何脚ものソファは休憩所にもなっているようで、何人かの紳士淑女がくつろいでいた。


 晶が先にソファに横たわると、サラに自分の側に腰を下ろすように手で指図する。


 その指図にサラは無言で晶の側の床に座ろうとするが、晶に止められた。


「そこじゃないよ。ここ、ソファに座るんだ」


 晶は笑みを浮かべながらポンポンと自分の腹の辺りを叩いて、サラが座るべき場所を示す。


 晶が示した場所に腰を下ろしたサラだったが、その顔は相変わらず表情を出さず、人形と思えるほどに感情を見せない。


「よく似合っているよ、サラ」


 頬杖をついて寝そべったまま、晶はサラが着ている服を満足そうに眺めていた。さりげない褒め言葉にもサラは反応を示さない。


「・・・さっきの自分がそんなに許せない?」


 そんなサラの様子に困ったような顔をして晶は問いかけてみた。


 その問いかけにサラはビクッと体を震わせ、それを見た晶は少し呆れたような笑みを浮かべてため息をついた。


「スレイヴファイトでは敗北した奴隷は一時的に勝利した奴隷の所有物となり、性の捌け口となる・・・そのルールによって起こっただけの事だよ。でも、サラの新しい一面が見られて得したかな」


 からかうようにクスクスと笑いながら晶は語るが、それを聞いているサラは膝の上に置いている手を震えるほど強く握り締めた。


「・・・知ってたかい?サラが乱れたあの時、観客達は揃いも揃って君に注目していた。その中には僕すら一目置く調教師も何人かいた。そんな人達がサラ一人に目を奪われ、興奮し、イッた・・・サラだけだよ、そんな事を起こした奴隷は・・・無論、僕も」


 晶はそう言って体を起こすと、サラの背に体を寄せて、腰に腕を回した。


「ちょっと口惜しいかな。奴隷を見て興奮するなんて・・・でも、サラだったら構わないかな」


 晶の笑みが妖艶なものに変わり、唇を舌が怪しい動きで撫でる。サラの腰に回した腕を締めて、サラを抱き寄せるとそのうなじに鼻を埋めた。


 フンフンと鼻を鳴らしてサラの匂いを嗅ぎつつ、うなじに跡が残るほど強く吸い付いて、舌でくすぐるように舐める。


 うなじを責められて、サラはくぐもった声を上げつつ、くすぐったそうに体を捩った。


 晶はサラのうなじに何度も口付けて跡をつけながら、腰に回していた手を上に上げていき、サラの胸を下から掴んだ。


 巨乳を売りにしているグラビアアイドルと張り合えるほど大きく、先端はツンと上を向いている。しかも触れた手に吸い付いてくるような瑞々しさと張りを併せ持った肉饅頭。


 そして揉めばその分だけ押し返してくる弾力。天性のものもあるだろうが、鍛えられたサラならではのものと言える。


「やっぱりこの感触・・サラの胸って何度苛めても飽きないなぁ」


 妖艶な笑みを浮かべながら、晶の手はサラの胸を揉み、撫で、時には乳首を摘んで引っ張ったりと玩具のように弄り回した。


 形が大きく変わるほど強く揉んでは引っ張り、玩具のように弄り回しても手を離せば元の形に戻る。


 その様子すら楽しんで、晶はしつこいくらいにサラの胸を苛め続ける。


 サラも胸を責められて、息が弾み、顔にも艶めいた紅が差し始めた。


「はぅ・・う・・うあ!・・は・・くぅ!・・ん・・んく・・・」


 サラの口から漏れるその声に、はっきりと抑えきれない快感があるのを晶は聞き逃さず、サラの声が強くなった部分を責めつつ、新しいポイントを探す事も忘れない。


 サラの乳首はドレス越しにでも分かるくらいに硬く膨らみ、晶はその乳首も布越しに責め立てる。


 うなじと胸だけの、ねちっこく濃厚な責めにサラの表情は完全に艶を取り戻し、吐息もすっかり弾んでいた。


「サラ。こっちを向いて胸を出すんだ」


 晶は妖艶な笑みを浮かべたまま耳元で囁くように命じてから、サラを解放した。


 サラはソファを下りてから晶に向き直るとドレスの前を開いて、うっすらと紅色に染まった乳房を表に出す。


 晶の目の前に並みの巨乳など問題外と言わんばかりのサイズの巨大な肉饅頭が露になった。それほどの大きさでも下に垂れておらず、乳首はツンと上を向いている。


 目の前に差し出された水気たっぷりの肉饅頭に晶は手をゆっくりと、その感触を堪能するように長い時間を掛けて這わせ、ツンと尖った乳首を口に含んだ。


「はむ・・ん・・ちゅ・・くふ・・ん・・ぷ・・」


 口に含み、舌で転がし、唇で搾り、喉に吸う。静かにゆっくりと味わうように晶はサラの乳首をしゃぶり続けた。


「・・・甘い・・・」


 うっとりとした表情を浮かべて、晶は呟いた。


「サラの肌は甘いな・・いつまでも、こうしていたいくらいだ」


 口を離して、舌で乳首を舐め上げる。そして、また乳首を口に含んで軽く吸って、また離した。


 サラは感情こそ表に出ていなかったが、その顔はうっすらと紅が指し、透き通るような蒼さを持つ双眸は潤みきって艶のある輝きを放っていた。


 晶はサラの手を掴むと、ゆっくりと自分の股間に持っていく。


 サラの手が晶の股間に押し付けられる。その手に、はっきりと硬くいきり立った牡槍の感触がした時、サラの顔にほんのわずかだが、驚きの色が浮かんだ。


「分かるよね。どうすればいいか」


 微笑交じりの晶の命令を聞いて、サラはその場に跪くとズボンのジッパーを下ろして晶の牡槍を外に解放した。


 肉の杭と見紛う太さと長さを持ったソレは先端もうずら卵より大きくツルツルと艶を放っている。雁首も大きくエラを張っていて、茸の傘にも見える。これまでに何人の女性を貫いたのだろうか、その牡槍は凶悪なほどに黒く鈍いツヤを放っている。


 目の前に偉容を表したその牡槍にサラは自分の牝がうずいた音をはっきりと聞いた。


 牡槍自体が放つ牡の臭いも、サラの牝をうずかせ、その牡槍に貫かれた瞬間が脳裏をよぎった時、サラの女はしとどに濡れる。


 今まで何度も目にした牡槍のはずなのに、今日に限ってはまるで別人のような錯覚すら覚えた。


「僕をここまで昂ぶらせたのはサラで二人目だよ」


 晶のその言葉を裏付けるかのように牡槍は休み無く脈打ち、その先端からはトプトプとうっすらと白濁した蜜が湧き出ていた。


 サラの目ははっきりと淫靡な興奮で潤み、手はゆっくりと添えるようにして牡槍を握ると、牡槍の先端に口付けた。


 チュッと音を立てて牡の蜜を吸い飲むと、舌を牡槍全体に這わせ始める。


「ん・・はぁ・・はふ・・んん・・くふ・・ん・・はぁ・・」


 艶っぽい吐息混じりに舌を這わせ、終わった頃には牡槍は塗り込められた唾液で透き通るような照りを放っていた。


「ん・・ん・・んぐぅ・・う・・んふぅぅ・・んっ・んっ・んっ・んっ・んん〜〜〜っ」


 サラは再び牡槍に口付けて、そのまま唇を滑らすようにゆっくりと牡槍を呑み込んでいった。根本まで呑み込み、鼻先が晶の茂みに着くと、口内で舌を絡めながら頭を上下に揺らして牡槍を唇で扱き始めた。


 緩急をつけて唇で竿を扱きながら、舌を絡めて唾液をたっぷりと塗りこむ。精を搾り取るような唇と舌の連携は並の男ならば、一たまりも無く精を放ってしまうだろう。


 しかし、晶は穏やかな笑みを浮かべて目を閉じ、サラの髪に指でくすぐるように撫でる。自分が調教した女の口奉仕を存分に堪能してるような余裕が、その態度からうかがい知れた。


 サラは晶のそんな態度を見たのか、頬をペコッと凹ませて、ズルチュパと大きな音を立てて唾液を啜りながら牡槍に奉仕を続けた。


「・・くうっ・・」


 頬の肉壁が牡槍に強く押し付けられ、唾液が潤滑油となって滑らかに擦られる。喉の奥へと吸い込まれていきそうな強烈な口奉仕に晶はたまらず声を上げた。


 その声を聞いて、サラはさらに奉仕に熱を込める。短い呻き声だけだったが、それはサラに晶が感じていると報せるのに充分だった。


 サラの熱心すぎる口奉仕に、晶の牡槍はますます昂ぶっていき、槍先から噴き出る蜜の量も多くなっていった。


「くっ・・サラ・・出すよ・・・」


 晶の眉間にシワが寄り、その口から呻き声に似た悦楽の声がこぼれる。同時に両手がサラの頭に伸びた。


 晶の手がサラの髪に置かれて、サラは晶の絶頂が間近だと感じたのか、牡槍を一層激しく吸っては、しゃぶり始めた。


「くっ・・うっ・・うぐっ!!」


 晶が短く呻いた次の瞬間、晶の手がサラの頭を押さえつけ、腰が跳ね上がった。その勢いで牡槍はサラの喉奥深くを貫いた。


「ぐむうっ!!?」


 鈍い肉の抉れる音を立てて、牡槍が勢いよく喉の奥へと侵入する。突然の侵入にサラは苦しげに呻いたが、大人しく晶の行動に身を任せた。



  びゅびゅううっ どびゅっ びゅるううっ どぶっ びゅぐんっっ



 むせ返るほど濃密な青臭さとスライムのように濃密な粘り気を併せ持った、乳白色の精液がサラの喉に直接、注ぎ込まれた。


 晶の腰が震える度、牡槍は精を吐き出してサラの口、喉を陵辱する。


 その間、サラは微動だにせず、顔には恍惚の表情すら浮かべて晶の精を飲んでいた。


 射精が止み、牡槍の昂ぶりが少し萎えて、サラは最後の一滴まで搾り取るように唇をすぼめて扱き上げると牡槍に絡み付いている残りにも熱心に舌で舐め取った。


「そんなに欲しかったの?僕の精液が」


 牡槍に舌を這わせるサラの様子を見て、晶はイタズラッ子のような微笑を浮かべて尋ねた。


 その問いを聞いたサラは顔を真っ赤にしたものの、さっきりよりも激しく、ピチャピチャと音を立てて牡槍を舐めた。


「くっ、うう・・・フフ・・そんなに気にする事ないじゃないか。僕がそうなるように躾けたんだからね」


 サラの反応にも晶は微笑を浮かべて、サラの髪を撫でる余裕すら見せる。


 サラもさっきと比べると顔に生気が戻り始め、濁っていた瞳もわずかながら光を取り戻しつつある。


「気が強くて、乱暴者で、甘えん坊。そんなサラをH好きで、素直で、淫乱になるように・・・」


 晶はサラに語りかけながら、自分の懐から一本の黒い首輪を取り出した。


 丹念になめした黒革は鈍い光を放ち、バックルの金具は真っ白なツヤを放っている。シンブルな作りだが、上質のアンティークのような風格が、その首輪から漂っていた。


 金具には何か文字のような模様が刻まれているが、小さすぎて読めたものではない。


 晶は身を乗り出すように、まだ自分の牡槍に舌を這わせているサラの頭を抱くと、その首に首輪をつけた。


 その途端、周囲の人達から驚きとも落胆ともつかないため息が聞こえてくる。


 サラはその首輪が何を意味するか分からかったが、晶の口から出た言葉はサラを驚かせるのに充分な言葉だった。


「今日で僕からの調教は全て終わりだ。そして、今日から僕専用の奴隷として側に置く」


 ニッコリと子供のような笑みを浮かべて晶はサラに向かって確かにそう告げた。


「・・・・ホント?・・・」


 突然の晶の言葉にサラは信じられないと言った表情を浮かべて短い言葉で尋ねる。今まで晶が躾けた女達は誰もが高額の値をつけて売られていった。そして、自分もいずれは・・・という漠然とした不安もあった。


 SLAVE FIGHT。これには賭け試合の他に奴隷の品評会という側面も持っている。そこへの参加を晶から伝えられた時、サラはいずれ自分も誰かに売られるだろうと覚悟を固めていた。


 だが、今日の事で自分が売られるだろうと確信した途端、その覚悟は虚ろなものとなって、シャワールームに戻った頃には自暴自棄にすらなっていた。


 ロッカールームに用意されたドレスもその後にあるだろう競売で、少しでも値を上げるための事としか思えず、いよいよという事態にサラの心はさらに暗く沈んでいった。


 しかし、言い渡された主人は自分を躾けた本人。晶から告げられた事にサラはすぐに全てを理解できず、ポカンと開いた口からは飲み切っていなかった精液がトロリと零れた。


 サラのそんな様子に晶は苦笑いを浮かべると、サラの手を掴んで勢いよく引き寄せる。不意に腕を引っ張られてサラはつんのめるように晶の懐に飛び込んだ。


「その首輪がその証拠。今まで着けていた調教用のじゃなくて、それは誰かの所有を表す本当の首輪だよ。そして、それを着けるのは主人となる人にしか許されない」


 晶はサラと目を合わせたまま、ゆっくりと語りかけるようにサラに告げる。


「サラはこれから一生、僕の奴隷だよ」


 その一言を告げられた瞬間、サラの双眸から滝のように大量の涙が、晶の顔に滴り落ちた。


「そんなに嬉しい?」


 微笑を浮かべた晶の問いにサラは何度も頷く。まるで幼児化したような、その仕草に晶はちょっとだけ苛めてみたくなった。


「そういえば主人である僕にちゃんと挨拶してないね。さ、奴隷としてちゃんと挨拶するんだよ」


 晶はサラの首輪をくすぐる様にいじりながら、サラにそう命令すると上体を起こしてサラと額を合わせる。


 額越しに感じる晶の温もりか、サラの顔に次第に生気が戻り、虚ろだった瞳にも光が灯り始めた。


 サラはソファから下りて、晶の側に正座すると三つ指をついて頭を深々と下げた。


「私をお買い上げくださいまして、ありがとうございます。たった今より貴方の奴隷としてお仕えするサラ・ウィニーと申します。どうか末永く可愛がってください。誠心誠意、お仕えいたします」


 そして頭を上げたサラの顔は至上の喜びを得た嬉しさに満ち、輝くような笑顔をたたえていた。


「こちらこそ。これからずっと可愛がってあげるよ・・・可愛いサラ」


 サラのその笑顔に晶もまた笑顔を見せ、サラの頬に手を這わせると自分から顔を近づけて優しく口付けた。


 その口付けは主従というよりも初々しさの残る恋人同士のような甘く優しいものだった。




 続

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後書き

かなり遅れてしまいました。まずはそれをお詫びさせてください

さて、今回のSLAVEでは初めて多対一のシーンを書きましたが、妙にノッていた自分がいました

同時にあまりの処理の多さに悲鳴上げて書いていた自分もいました

それと、どうしたって根底には甘々ラブラブが好きな自分がいるようで

どんなにひどい事を書いても、やはりどこかで救いを書いちゃってます

ブッ壊れたままのサラだったら、どうなるか想像できませんが、また違った展開だったかもしれませんね

今回で晴れて?正式な主人と奴隷となった晶とサラなわけですけど、これから先、どうなる事でしょうか

それでは、次回

SLAVE MAID

にて。晶の家に本格的に奴隷として仕える事になったサラ

調教師が、自分が調教した奴隷を手元に置くという事がどういう事か





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