『外道神父アルベルト・無法伝5』

 爆音を響かせ、大量の排ガスを流して埠頭へと一台のバイクが滑り込む。

 金髪碧眼の神父。アルベルトだ。

 煙草を取り出して咥えると、ライターと懐中時計を懐から出す。時計の文字盤に目を落とせば、指定の時刻の一分前。

「ははっ、時間に律儀ですねぇ」

 自画自賛して笑いながら、アルベルトはかちっかちっと進んでいく秒針を見据え、ゆっくりとライターを煙草の先端に。

「後30秒・・・」

 かちんっとライターを指で弾き、失敗。

 手で庇を作ろうかと思い、止める。風は殆どない。大丈夫だろう。

 15秒。

 アルベルトは薄笑いで目的の倉庫を見やり、残り10秒。

 懐中時計と懐に戻して、5秒。

 かちんっとライターを点す。今度はしっかりとした炎が煙草を焼き、

 

どごぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおんっ!!

 

 爆音が埠頭に響き渡った。

「あぁ、もうオイルが殆どないんですねぇ」

 目の前の光景が見えないかの様に呟き、ライターを放り捨てる。

 アルベルトの目の前で、目的地だった筈の倉庫は大破していた。

 辛うじて建物の体裁は保てているものの、最早全壊は時間の問題だろう。あちこちから火が噴き、倉庫を飲み尽くそうとする大蛇の様に勢力範囲を拡げていく。

 倉庫の中からは断末魔の叫びが幾つも上がり、遠目からも中が混沌としているのが分かる。

「さて、戦闘開始としますか」

 紫煙を吐きながら、アルベルトはにやりと笑みを浮かべてバイクを降りる。

 無手のまま何気なく、本当に散歩でもしているだけであるかの様な雰囲気で倉庫に近づき、その側面に回る。

 がこんっと放置してあった木箱を蹴り飛ばし、がしゃんっと窓を突き破って飛び出してくる男に笑みを濃くする。

 戦闘服を叩き、燃え移った炎を消している所を見ると、運が良かったらしい。

「いや、運は悪かったのかな?」

 一人で笑いながら首を傾げ、直後男の首に腕を回して同じ方向に傾ける。容赦のない力で。ごきんっと鈍い音が聞こえ、有り得ない方向にへし折られた男が崩れ落ちる。

「さぁ、出口はこちらですよ」

 男のベストの肩口からナイフを引き抜き、窓に向かって手招き。木箱の陰に身を滑り込ませ、10秒待つ。

「ひっ・・・くそっ!くそっ、何だってんだ!?」

 毒づきながら慌てて路上に転がり出てくる男。

 その男に音もなく歩み寄り、その首筋をあっさりと掻き切る。

「がっ!?あっ・・・ごっ・・・・」

 どくどくと溢れる鮮血に目を見開きながら事切れる。

 一人で血に塗れたナイフを興味なさげに男の額へ落とし、浅く刺さったその柄に踵を落とす。

「何が起こった!?」

 別の方向から声がする。どうやら、そう大した数は残っていないらしい。

「やれやれ、間抜け揃いとは思いましたが、まるで張り合いがない」

 溜息をつきつつ歩き、裏手へと回る。二挺の拳銃を抜き、撃鉄を起こし、スライドを引く。

「貴様っ!」

 アルベルトに気付き振り返る二人の男に素早く狙いをつけ、たたんっ!と射撃。額を打ち抜かれた体がどさりと倒れるのも確認せず、更に回転式の撃鉄を上げる。

「ふんっ!」

 角から飛び出し、こちらの腕を取る男の膝裏を蹴り、こちらの腕を掴んだ腕を下から膝で蹴り上げ顎にブチ当てる。よろける男の手から腕を引き抜き、こめかみに銃口を押し付けて撃つ。

 真新しい死体を踏み越え、更に前進。とりあえずは外周を回るか、と思った矢先、だんっと背後で足音。

 にやりと笑いながら銃口を向けるが、それは壁の方へと叩かれ、こちらの脇腹へ拳を放ってくる。それをバックステップで避け、拳銃を抜こうとする男の手を今度はこちらが蹴り上げる。

 男は即座に距離を詰め、こちらの首に腕を回してくる。その勢いを利用して逆に相手の足を払い強引に倒し、腹に自動拳銃をポイント。たたたんっ!と三連射で射殺する。

 身を起こし、壁に背をつけ周囲を警戒。物音はなし。

「ふむ、これで五人。こんな物ですかね・・・・あれでは」

 先程の爆発を思い返してそう判断。

 回転式拳銃を法衣の内側に戻して、自動拳銃を両手で握る。

 ゆっくりと前方を狙ったまま歩き、丁度最初に回ったのとは正逆の位置に着く。

 壁際から顔を出し、倉庫の前面を確認すると、がらがらと重い音を立ててシャッターが開いていく。

「隊長、こちらに!」

 一人の男を伴い、戦闘服姿の女が走り出てくる。

(あれで最後ですか・・・)

 こきこき、と軽く首を回して呼吸を一回。

 グリップを握る手を確かめ、壁から出ると同時に射撃。

「ちっ!」

 慌てて伏せる男の肩へ。もう一発。

「ぐぉっ!」

「終わりですね」

 呻き、よろめいた男の額を最後に撃ち抜く。

「動かないで下さいね」

 笑顔で告げ、銃口を女に向けたまま歩み寄る。

「貴女で最後ですね」

「貴様は馬鹿か?」

 嘲笑う様な声に、くすりと笑い、女の背中を蹴り飛ばす。

「馬鹿は貴女でしょう?真面目に戦う気などない、と言いましたよ」

 法衣のポケットから手錠を取り出すと、女の両手を後ろに回して拘束する。

「名前は?」

「お前が助けるとほざいた少女は中で丸焼けだ。無様だな。地獄に落ちろ」

 たんっ!

 女の頬を掠らせる様に銃弾を撃ち込み、

「名前を訊いています」

「・・・・サラ・・・エヴァンス」

「OK。サラさん、私はアルベルト・ローティス。よろしく」

 自動拳銃を戻しながらにこやかに言った。

 

 

「ひぁっ・・・あぁ、もう・・・・やめれ・・・」

 呂律の回らない舌で、必死に懇願する。

 乾きかけた白濁が目を塞ぎ、不自由な視界で、白花を凌辱する男達は更に人数を増やしていた。

 今も複数の男が彼女の幼さを残す肢体に群がっている。

 狭い膣肉と直腸には巨大な肉の凶器が掘削活動を繰り返し、綺麗な絹の様な髪さえ、ペニスを巻いて擦る肉の玩具と化している。

「やめれぇ・・・私の髪・・・オチンポしごいちゃ、らめぇぇ・・・」

 涙を堪えながら、悲鳴を上げ続けて掠れ気味の声を漏らす。にちゃ、にちゃ、と髪から粘質の音が響く度、涙が零れ落ちそうになる。

「うるせぇんだ、よっ!」

「ひゃぁぁぁああああっ!」

 ごづっと子宮頚部に亀頭が叩き付けられ、強引に押し上げられる感触に悲鳴が漏れる。膣肉の中は精液と愛液でぐちゅぐちゅとぬめり、結合部で白く泡立っている。

「やめれぇ・・・もう、もう突かないれぇ・・・」

 嬌声を上げそうになる口を押さえ、しかしその手からも強烈に牡の匂いがこびりついていて頭の中を掻き回す。

 このまま犯され続けて、自分は何処までも堕ちていくのかと思うと怖くなる。

「ははっ!でも、これだけやってもこんな締まりのイイケツ穴ぁ初めてだぜ!おぉおっ!イイ、イクイクイク!!」

 ごぷっごぷっ!どびゅぅりゅぅうううううううううううううう!!

「いやぁあぁあああ・・・やらぁ・・・やめれぇ・・・もう出さないれぇ・・・」

 びくびくっと白く小さな尻を震わせて髪を振り乱す。

「うぉ!?馬鹿、このガキ!」

 びゅっびゅっ!と揺れる髪に鈴口を擦られ、何人かの精液がまとめて髪に飛び散り、またどろどろと流れ落ちる。

「やぁぁぁぁ、もういやぁあぁぁぁ・・・・」

 どくんっどくんっと排泄の器官に注ぎ込まれる精液と、髪を伝う粘つく精液の感触は更に白花の心を侵していく。

 たった一人、アルベルトだけを敬愛する牝奴隷たらんとする自分と、その想い全てを砕いて今ある快楽に逃げ込もうとする体。

 ぐいっと突然髪を引っ張り上げられ、きゃっと悲鳴を上げる。

「何が嫌なんだよ!?お前の体はもう逃げられねぇよ。このまま精液漬けにして、ヤる事しか考えられない様にしろって言われてんだ。おら、また子宮一杯にしてやるからな!」

「やぁぁぁぁ!やめっ、中はっ・・・子宮はやらぁあああああ!!」

 何度も繰り返した哀願を再び叫び、男の胸を突き飛ばそうとするが、直腸のペニスが交代し、新しく貫かれた拍子に力が抜ける。

「うぁっ!あぁ、ふぅぅぅぅっ・・・んっ!」

「おぉぉ、イイ締め付けだ!お前も欲しいんだろ!?ホントは子宮を一杯にされて、孕む位精液注がれたいんだろうが!?」

 腰を掴んでがつんっと突き上げると、同時にペニスが力強く脈打って子種を白花の子宮目掛けて噴き上げる。

 どびゅっ!びゅっびゅぅううううう!!どぼびゅりゅびゅぅうううううううううううう!!

「やぁあああああああああああ!!いやらぁ!アルしゃまっ・・・アルしゃまぁあああああああ!!」

 最愛の主人の名を叫びながら、絶望に似た感情に心が満ちていく。

 子宮にどくどくと送られる子種。

 牝の器官を侵食する精液。

 もう頭が働かない。自分が今日、果たして受精し易いのかすら判然としない。

 だが、たとえ受精し難かろうと、これだけ注げば何も意味はないとすら思える量を、白花の子宮は受け止めてしまった。

 中で吐き出される精液は、白花の意志など無視して注がれ、子宮は本能で汲み上げる。

「アルしゃまぁ・・・アルしゃまとじゃない子供いやぁぁ・・・・あぁぁぁ、お腹の中・・・・あふれひゃう・・・・!」

 遂に涙が溢れ、白濁がこびりついた頬を流れていく。

 濁った涙は首筋を流れて、胸へと垂れる。

「ははははっ!泣いたっておせぇんだよ!別な風に鳴けよ!」

 そう言うと、今射精したばかりなのに猛々しさを誇るペニスを突き上げる。

「ひゃふぁあああ!!」

 がくんっと背骨が折れたのではと思う程仰け反り、白花の細い体を背後の凌辱者が抱き締め、薄い胸を揉みしだく。

「ほらほら、まだまだ出来んだろ?もっと犯してやるから楽しみにしとけよ!」

 ぐっちゃぐっちゃ、と薄い肉壁ごしに膣内と腸内のペニスが擦れ、間断なく快楽を送り込んでくる。

「ひぁっ!や、やめぇ、やめれ・・・・もうやらのぉ!」

 泣き叫び、宙を掴むかの様に彷徨う手が、周囲の男達に捕まりペニスを扱く道具にされる。

「いやぁ!やぁ、やらぁあああああああああ!」

 一度泣いてしまえば、もう止められず、恐怖と苦悶の感情は加速して悲鳴を搾り出させる。

「おぉぉお!!」

 どっびゅっ!びゅびゅりゅりゅぅうううううううううう!!

 また精液が飛び、体を白く染める。

「やめれぇ、もういやぁああああ!やめてっ!んぅうううううっ!」

 拒絶の声はすぐに嬌声を飲み込む声に掠れ、粘質な音と叫び、牡と牝の匂いだけが濃密になっていく。

 ごぽごぽっと白濁が溢れ出る肉穴に何度もペニスを送り込み、子宮を押し上げ突き上げ、何度も精液を吐き出す。

 どびゅっ!謬簿びゅりゅるるぅうううううううううう!!どっびゅっびゅぅううううううううううう!!

「うぁああああ、やぁ・・・・やめ・・・・れぇ・・・・」

 がくがくと糸の切れた操り人形の様に体を揺すられ、それでも白花は拒絶し続ける。

 その目はもう、正確に焦点を結んではいない。度重なる凌辱に、精神は確実に疲弊しているのだから当然だった。

 白花が壊されるのも、時間の問題だった。

 

 

「や、やめろ!」

 サラの制止の声など無視して、ナイフで戦闘服を切り裂く。

 胸元を裂いて肌蹴させ、股間の部分だけを切り取る。

「さて・・・」

 懐から小瓶を取り出して中身を確かめる。液体の様な物が半分程まで満たされている。

「これだけあれば充分ですね」

 笑いながら言うと、蓋を開けて瓶を傾ける。

 どろり、と零れてくるのは粘液。それを指先に落とすと、零さぬ様にするりとサラのショーツの中へ。

「き、貴様!私を辱める気か?!」

「いえ、拷問です」

 言うと、まだ愛撫すらしておらず閉じた割れ目を抉じ開けて中にぐいぐいと指先を押し込む。

「っ!止めろ!」

 サラの声に、指は更に奥深く潜って粘液を塗りこめて従う。

「終わりです。次は・・・」

 更に全ての粘液を掌に零して、サラの露わになった乳房にべっとりと塗り付ける。

「ふんっ・・・この私が媚薬などで口を割るとでも思ってるのか?大体、人質を殺したのは貴様の爆薬だろう」

「ご冗談を・・・あの中に白花さんを連れて来ていない事なんて百も承知だ」

 サラの顔つきが変わり、アルベルトを見上げる。

「私は貴女達と違って間抜けじゃない。行動は筒抜けです。貴女達の動向を探って貰い、爆薬も頼んだ。勿論、白花さんを連れて来ない事を確認してね」

 サラの袖で自分の手を拭い、にやりと唇を歪める。

「馬鹿なのは貴女達だ。私を殺せると勢い込んで、どかんっと一発で吹き飛ばされた。生き残った人達は、一人残らず死にましたよ。私が綺麗に殺し尽くした」

「貴様っ・・・・あ!?」

 アルベルトの言葉に激昂した瞬間、精一杯力を張って起き上がらせていた上半身が地面に落ちる。

「なっ・・・・あっ!な、なんだ!?」

 腹の奥から滲み、炙る様な熱に、サラは焦燥感を抱く。

 こんな感覚は初めてだった。強いて言えば、初めて媚薬を使ってしまった時に似ているが、体を苛み、全身に拡がる熱は尋常ではない。

「それは特別製でしてね。即効性で効果抜群なのは良いが・・・・破壊力も並みじゃない。常人なら、その量を塗られれば一時間・・・鍛えている兵士だろうと、二、三時間で頭の中身が使い物にならなくなる」

 くすくす笑いながら、サラのベストを漁る。

「はぁっ!あっ・・・馬鹿なっ!こんな物で・・・・んぅうううううう!!」

 ざりっと地面に乳首が擦れた瞬間、背筋に電流が流された様にびくりと仰け反る。その癖に、その感覚に一瞬で虜になった様に恐る恐るとまた乳首を擦る。

「ひぁあああああああああああ!」

「あまり自慰はお奨めしませんよ。強烈な快楽で一気に体内の毒素を排出しなければ、効果は持続し続けますからね」

 ばさばさと漁って、ふと落ちた手帳に目をやる。

「・・・・・おや。これは面白い。サラさん、この人がボスですか?」

「あっ・・・!?返せ!」

 見せられた写真に怒鳴り声を上げる。

「あははははっ、少女みたいな人ですね。こんな風に大事に写真を持っているなんて」

 笑いながら写真を投げ捨て、

「質問です。ボスと白花さんのいる場所は何処ですか?」

「答えるか、クソ野郎」

 肩を竦めて苦笑。

「OK。少し、気持ち良くしてあげましょう」

 そう言うとサラの肩を押さえ付け、尻だけを高く掲げさせる。

「おや、乳首を擦っただけでもうぐしょぐしょだ。はしたないオマンコですね。三本でも余裕みたいだ」

 指をいきなりずぶりと押し込み、

「ひゃああああああああああああああああああああ!!」

 高く響くサラの悲鳴に構わず、高速でピストンする。

「ひっ、やっ、あっぁああああああっ!やめ、やめ、ろほぁあああああああああ!あっ、ダメ、そ、嘘だっ!あっあっあぁあああああああああ!!いや、そんな、ぁああああああああ!イ、イク!嘘だ!こんなっ、あぁあああ!イク、やめ、イっちゃう!いやぁああああああああああああああ!イクイクイクイクイクイクぅうううううううううううううう!!!」

 びくびくびくっと太股が痙攣し、たった数十秒ピストンされただけで絶頂に達する。

「はっ、あー・・・あーっ・・・・!」

「くくっ、凄いでしょう?気持ち良過ぎて、大抵はすぐに壊れてしまうんですがね」

 ごりっとサラの頭を踏みつけ、

「質問に答える気にはなりましたか?」

「寝言は・・・・ベッドで、言え」

 くっくっと愉しげに笑い、

「そういう反応は良いですよ、サラさん」

 笑い、今度は乳首に指を這わせる。

「さぁ、今度は痛い思いだ」

 三指の爪を乳首に突き立て、ぐりっと捻り伸ばす。

「ひぎぁあああああ、あっあぁああああああああああああああ!!やめっ、こ、嘘だぁあああああ!!やぁ、いやぁあああああ!気持ち、良いなんてぇ、いや、やめ、ひぎぁ、あ、ああ、ああああああああああああああああああ!!!」

 口を目一杯広げ、喉を震わせて絶叫しながらの絶頂を極める。

 乳首だけで絶頂に達した経験など、サラでも初めてだった。

 はぁっはぁっと荒い息をつきながら、おかしな媚薬に侵された自身の異常に冷や汗をかく。がちがち、と今更の様に恐怖に歯が鳴る。それは、奇しくも彼女達が攫った白花と同じ、もう二度と愛しい者と会えなくなるのでは、という恐怖。

「な、なんだこれは!?」

「媚薬ですよ。とびっきり強力な」

 何でもない事の様に言う。

「我慢し続ければ頭はどんどん侵され、生半可な快楽では襲い掛かる熱はより燃え上がり、潮を噴くか性交で何度もイカされない限り、永久に狂うしかない道を歩むだけの、ね」

 血の気が引く思いがした。

 つまりは、さっきの二度の強烈な絶頂でさえ、この毒素を取り除く助けには、なっていないのだ。

「貴様っ・・・・この、クソ野郎っ!」

 自然と口から零れた悪態に、アルベルトはにやりと凶悪な笑みを浮かべる。

「少し、壊してみましょうか?」

 そう言って見せるのは手。親指を掌に付け、四指がまるで槍の様に彼女を向く。

「あ・・・・や、今のはっ!」

 無駄だった。

 ずぶりと突き立てられたのはまさしく手で、四指の槍が、膣肉に乱暴に抉り込まれてきた。

 ごちゅっ!ぶちゅっずちゅっずちゅずぢゅり、ぐっちゅっぐちゅっ!

「ひぁあああああああああああああああ!!やめ、やっ、やめてぇえええええ!!いや、あぁああ、あうぅぁああああああああああ!はっ、やめっ、も、すぐイっちゃ、あぁああああああああああああ!!!」

 四指の槍はすぐさまサラを絶頂に突き上げ、しかし、悪魔の手は止まらない。

「くくくくくっ」

 愉しげな笑いを零しながら、更に激しく速く膣肉を抉る。

「ひぎぁああああああああ!!う、嘘っ!?や、めてぇええええ!も、イった、イったからぁああああああああ!!あぁ、あぁあああああああああああああああ!!狂うっ、狂っちゃう!おかしくなるぅ、ひぁあああああああああああああ!!許して、許してぇええええええええ!あ、いや、ぁぁっぁあっ、ひぐぁあああああああああああああああ!イクイクイクイクイクイクっ!・・・・・っっ!!!」

 声も出ず、ただ喉を震わせながら絶頂に達して潮をぶしゅっと噴き出す。

「おっと、ついやり過ぎてしまった」

 失敗を反省しつつ、愛液で湯気まで昇らせる手を抜き取る。

「はっ、はっ・・・・くっ・・・・・っ!」

 痙攣しながら、地面を黒くじっとりと愛液で湿らせたサラが、弱々しい目でアルベルトを見上げる。

「居場所を教えてくれれば、ボスと貴女の身の安全は保証しましょう」

 まるで悪魔だった。こんな風に、呑み易い条件を提示する。

 でも、居場所を教えれば自分は・・・・・

「裏切り者の烙印を押されるのが怖いですか?」

 アルベルトをじっと見上げる。ざりっと音がした。

「そうですよね。普通は、そうだ」

 その言葉に、どうやら自分が頷いた様だと思った。そして怖くなる。頷いた事にも気が付かない程、自分は体の感覚を失っているのかと。

「でも、このまま壊れて良いんですか?どっちにしろ、居場所は探し当てますよ?白花さんが間に合うか間に合わないかは、置いておいてね」

 びくり、と肩が震えた。それが分かって、少し安堵した。

 同時に、心にアルベルトの提案が染み込んでくる。

 裏切り者となる。ボスは自分を許さないかも知れない。それでも・・・・この男なら、探し当てた時、ボスを生かす事はしない。

 なら・・・・・いっその事・・・・・・・・

「市街区、にある・・・オフィス街のビル・・・ポートムビル・・・・・ここから・・・・・車で一時間はかからない」

「どうも」

 にこやかな笑顔で礼を言うと、アルベルトは懐から極太のバイブを取り出す。

「さぁ、ご褒美だ」

 目を見開くサラの膣内に、ごずっとバイブを捻じ込む。

「ひぐぁあああああああああああああああああああああ!!き、貴様ぁ!約束が違う!」

「約束?何の事です?」

 かちり、とスイッチを最強に設定すると、ぶしゅぶしゅと愛液の飛沫を飛ばしながらバイブが振動する。

「ひぎぁああああああああああああああああ!!や、止めろぉ、ぉぁああああああああああああ!!く、くそっ!くそっ!約束の筈、だぁっ!私と、あの人は助けてくれる、と!ひ、っくぁああああああああああああ!!」

「あぁ、そうですねぇ・・・・確かに、人と人の信頼関係では、約束を守るのは大事な事だ。とてもとても、大事だ」

 そう言いながら立ち上がり、くっと笑みを零す。

「ですけど、貴女と約束をした、人は何処ですか?」

 嘲笑う様な、見下す様な目、恐ろしく冷たい目でサラを見据える。

「っ・・・・っ・・・・」

 体を震わせながら、強引にでも嬌声を飲み込まずにはいられない、そんな威圧感。

「私ですか?私は、人じゃない・・・・随分前に、私は悪魔とか、化物と呼ばれる様になりましたよ?そんな物とした約束なんて、信じちゃ、いけませんよ」

 サラを嘲笑い、自分を皮肉に表し、アルベルトは大声で笑った。

 笑ったまま踵を返し、手を振って去っていく。

「貴様ぁあああああああ!くっ、くそぉ・・・・死ねぇ!死ねぇ!クソっ!」

 体中で燃え上がっていく火照りを、尋常でない熱を感じながら毒づく。もう、彼女にはそれしか出来ない。

 

 

 そして、アルベルトが去って、一時間もしない内に、彼女は廃人同然の状態で保護される事になる。

無法伝6



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